ロシアとウクライナの影響の範囲を見積もりたい

どうなるのかの影響の範囲を知りたいけど、どう考えたら良いのか。

 

まずロシアがどうなったら良いと思っているかの見積

ロシアというかプーチンの狙いで言うと、主張の核にあるネオナチ集団っぽいと言われている人たち(アゾフ部隊とか)が、ウクライナ支配地域に残っている状態で、停戦したいのではないか。

支配地域を拡大することよりも、NATO側が判断に迷う状態で停戦し、NATOが受け入れても非難でき、実際にネオナチっぽい集団がNATO内での混乱の原因になるような形を作りたいのではないか。また、その結果としてNATOの結束が乱れていくような長期的な影響を生み出し続けたいはず。

仮にNATOが受け入れなくても、支援を受けないわけではないので、同様の主張を続けることができ、場合によってはその地域に住んでいる人たちへの支援を名目としてロシアから残っているウクライナ支配地域への軍事・非軍事支援を続けることもできる。結果的に、ウクライナの混乱からNATOの国々に混乱が輸出されれば狙いは達成される。

なので、すべてのウクライナの地域を占拠することは目的ではない。

 

ウクライナから見た場合の見積

ロシアを力で追い出すためには、軍事的な力に頼るしかないが、戦力が足りない。長期的に支援を受け続ければ戦力が足りる、かもしれない。でも、ずっと戦っていると国土の荒廃が結構なことになる。でも停戦のメリットは特にない。一番ウクライナとして困るのは、どちらかというと一方的にロシアが戦線を後退させて、守りに回ること。

なので、都市を占拠された後にどういう理屈で立ち回って都市奪還を試み続けられるのかが難しい。そのプロバガンダの量産をし続ける必要があるし、それを国際社会に受け入れてもらう必要がある。

 

そしてどうなるか

どこかの時点でロシアは一方的に戦闘を停止するメリットが大きくなる。その時にウクライナ側がどの理屈で停戦を受け入れないか、で、その後の展開が変わるけど、多分受け入れざるを得なくなる。受け入れた場合に現在のウクライナ政権の求心力が下がる。そのあとより急進的で過激な人が政権の座につくとロシアの狙い通りになる。

かといってずっと戦うとしても、守りを固めているロシア側に奪還作戦を展開するには、より強力な兵器を必要とするので、それを提供された時点でウクライナ国内のその後の混乱が準備される。(過激化したウクライナ軍を制御できなくなる)

どのシナリオ展開でも、ウクライナの暴走が起きたと、ロシアから指摘されることが止められない。

 

つまり

現状、ロシアは言いがかりをつけていると非難されても仕方がない。だけど、この戦いが続いたあとに、ウクライナ軍が制御可能な状態で維持されることはなくて、それをけしかけるような動きをロシア側がし続けることを考えると、ロシアのシナリオに乗せられた動きが出てきてしまうことは止められないのではないか。

そして、その場合に、とても長い目で見ればNATO側の結束を乱そうとするロシアの狙いには一定の効果で出てしまう可能性が高いのでは。

 

それを止められるかどうか

今のところ、止める方法があまり思いつかない。