ハイパーインフレになるのかどうか

このところ、気に病んでいるのは日本がハイパーインフレになるかどうかなのだけど、A)少なくとも普通のインフレにならないと、いきなりハイパーなインフレに進むことはない。

しかも、B)インフレになった後に、紙幣の印刷を頑なに大量に続けるということが起きないとハイパーインフレにならない。

この二つの条件により、すぐにハイパーインフレが来るということはないかもしれない。さらに、C)日本の貯蓄率はマイナスで市中に出回った貨幣は、消費に回ってしまう。そこで企業も投資をしていると貨幣が過剰に流通するけど、内部留保の形でどんどん貨幣が回収される。

結果として、消費者の手元には貨幣が残らない。デフレ傾向が続いて企業は純資産の価値がどんどん増加する。決定的に労働力が逼迫するまでは、この傾向は変わらない。

いよいよ、労働力が逼迫し始めると、賃金を上げるか移民を増やすかで選択を迫られるけど、賃金を上げることを選ぶとインフレの道がゆっくりとスタートする。移民を増やすことを選ぶと、デフレ傾向は変わらないので、消費者の困窮はかなり激しくなる。

国債の信頼が失われるか?については、デフレ傾向であれば企業の実質購買力の向上が帳消しにするから国富としてはバランスが取れていて信頼が問われない。それで問題は起きないのだけど、どこかで、現金資産を海外に流出させる流れが起きると、インフレの懸念が高まる。インフレが進むと、債権の価値が消滅していくと同時に企業が現金を処分し始めるので、ハイパーなインフレの影が近付いてくるけど、その前に中央銀行が超高利回りを繰り出してインフレを叩き潰して大量失業が発生するので、ハイパーには至らない。

 

 だからハイパーインフレを前提として資産を構成するのはあんまり意味がなくて、どちらかというとデフレ傾向で、そのうちにインフレが不可避になるのだけど、かなり弱いという状態が続きそうかも。

 

マニフェスト・ディスティニーという考え方がアメリカを支えているらしい

アメリカ映画でよく、世界の趨勢を決するヒーローが出てくるけどこれって何なんだろう・・・という謎があったけど、マニフェスト・ディティニーに基づくものだったんだね・・・。セオドア・ルーズベルトがラフ・ライダーズを率いてキューバのスペイン軍と戦うのも、後のアメリカ的ヒーローの原型になっている気がする。特に、ヒーローになる前に、娘の出産によって妻を失い、同日に母も亡くした衝撃で農場を買って引きこもったりするところが、ドラマのあるべき姿を決めた感がある。

マニフェスト・ディスティニーに勝つために日本は石原莞爾の世界最終戦論を生み出したけど、やっぱり完全に同じ神授論的地平だと、存在しない神と、実在する人間が神だった場合、存在しない方が何となく強かったのかもしれない。

神(摂理)がアメリカ合衆国に、北アメリカ大陸全体で共和制民主主義(偉大な自由の実験)を広げる使命を与えたと考えた。明白な使命は道徳的な考え(高い法)であり、国際法や調停を含めその他の考慮事項を超越すべきと信じた。

ジョン・オサリヴァン - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/12/American_progress.JPG/800px-American_progress.JPG

1872年に描かれた「アメリカの進歩」。女神の右手には書物と電信線が抱えられており、合衆国が西部を「文明化」という名の下に征服しようとする様子を象徴している。背後には1869年に開通した大陸横断鉄道も見える。

文明は、古代ギリシア・ローマからイギリスへ移動し、そして大西洋を渡ってアメリカ大陸へと移り、さらに西に向かいアジア大陸へと地球を一周する」という、いわゆる「文明の西漸説」に基づいたアメリカ的文明観

マニフェスト・デスティニー - Wikipedia