自意識と創り出す思考

自意識と創り出す思考を読んだ。

これは、自己啓発の新しい形だなーと関心した!

と同時に、結構心に突き刺さったところがいっぱいある。特に自分の完全性を信じたいけど、自分が理想とはほど遠いから全然駄目だと思いがちなところとかがすごい刺さった。

私はずっと前から、知らないうちに頭の中で壮大なスートリーをこしらえていたのだ。誰にも話したことはなかったし、それどころか自分でさえも気づいていなかった。私は政治家として成功し、完璧な女性と結婚し、数百万ドルの資産を持ち、本や映画をいくつか世に出す必要があった。それらを全て実現できなければ、家族や友人から落伍者と見なされる、そういうストーリーだ。なんてひどい話だろう。こんな自作のストーリーを守るために、いったいどれだけの時間を費やしてきたことか。

p160 

客観的な批判と主観的な批判

同じ批判でも、客観的か主観的かで雲泥の差がある。

主観的な批判は、情緒的な葛藤をもたらす。葛藤によって行動を改めさせようとするのである。

客観的な批判は、ある状況に対して自分がどれだけうまくできたかを評価するためのものだ。客観的な批判が得られることで、何が機能し、何が機能しなかったかがわかる。次にもっと成功するためにはどう改善したらいいのかという学びにつながる。

自意識の問題が絡めば絡むほど、批判に対して客観的ではいられなくなる。もし、自意識が全く絡まなかったどうだろうか。物事を観察し、そこから学んで改善することができるだろう。どんな助けが必要か、どんなスキルが必要か、どんな知識や経験を得る必要があるかも知ることができる。客観的な評価は、人生を創り出すプロセスに欠かせない材料だ。客観的な評価が得られれば、経験は全て実験になる。「これをやったらどうなるか見てみよう。あれをやったらどうなるか見てみよう。」失敗と成功のいずれからも、効果的な成果の上げ方を等しく学べる。事の成否に感情的になることはない。

自意識が絡むと起こりやすい典型的な心の中のおしゃべりを見てみよう。

 

-さて、カウチを左に動かさなきゃ。

-最初からそっちに置いておけば良かったんだよ。そうすれば動かさなくて済んだのに。

-そりゃそうだけど・・・。

-まあいいか、動かすか。

-さあ、いくぞ。思ったより重いな。

-軟弱なやつだな。悪いものばっかり食べて運動もしないカウチポテト族がカウチを動かそうだなんて、笑わせる。

-誰かに手伝ってもらった方がいいかも。

-何だって?こんなちっちゃなカウチが自力で動かせないのか?具合でも悪いのか?

-あともう少し、もう少し・・・。

-あーあ、また変な場所に置いちゃって。駄目なやつ。どこまで役立たずなんだよ。

-確かに役立たずだね、思ってみれば。

-先週、腰を痛めたのを覚えてる?あの重いトランクを動かそうっていう時に誰かに手伝ってもらえばいいのに、そういう機転も利かないからあのざまだ。

-現実を直視しなきゃいけないんだね。ぼくはトランクも動かせない駄目人間だ。ましてカウチなんて動かせない。しかも、なんとか動かしたら置き場所を間違える。

-ああ、その通り。本当に駄目なやつだ。

 

ここで自意識が絡んでいなかったら心の中の会話は違うものになる。

 

-さて、カウチを左に動かさなきゃ。

-ということは、最初にここに置いたとき、間違えていたということだ。

-今わかっているのは左に動かすということかな。やってみよう。

-あれ、思ったより重たいな。誰かに手伝ってもらった方が良いかな。

-まあ、もう少し自分でやってみるか。それで無理だったらジョーを呼ぼう。

-よしよし少しずつ。よし、ここだろう。じゃあ後ろに下がって、これでいいか見てみよう。そうだなあ、よくはなったけど、まだ違うな。何が違うのかな。どう変えたらいいのかな。もうちょっと左にしてみよう。動かす前に心の中でイメージしてみよう。ああ、いい感じだ。じゃあちょっとずつ動かすぞ。よし、ここだ。さあ、後ろに下がって、これでいいか見てみよう。

 

注目して欲しいのは、内なる会話で何について話しているかである。後者において、会話の中身は「カウチの置き場所について」だ。「自分自身について」ではない。

 

自分を操作する

なぜ、自分を操作しようとするのか。それは、放っておくとろくなことをしないと思っているからだ。自意識の問題を抱えている人は、もともと自分はきちんと行動しないと思っている。だから、正しい行動をさせるために、一方では警告を発して脅し、他方では励ましの言葉をかけて勇気付けるのだ。そうでもしないと「正しいこと」をしないという前提に立ったアドバイスはこれでもかというほどある。

p.161-p.164

 他にも色々あるけど、一旦。自分を操作しなければという思いはすごいある。びっくりするぐらいある。