調べ学習の基礎の基礎(かんたん!たのしい!調べ学習) は、良い本だった。子供と言うよりは、大人が読んだら良いかもしれない。
特に素晴らしいなと思ったところを書きます。
簡単にテーマを決めるには!
まず、一番大きいテーマを決める。
大きいテーマ→百科事典を引く→百科事典の説明の中から二番目のテーマを決める→決めた二番目のテーマを百科事典で引いてみる→三番目のテーマは自分で考える。
例えば、海→軟体動物→タコ みたいに狭めていく。
こうやって、大きいテーマから具体的なテーマにしていくことを「テーマを絞る」といいます。
百科事典は、短い文章で要領よく説明してあるので、
- 調べたいことの全体が素早くつかめ
- 調べたいことがどのジャンルのものなのかがわかり
- 短い時間ですむ、からです
p.22-23
なんてわかりやすいんだ!これを理解しているのといないのとでは生産性に圧倒的な差が出そう。齢39才にして、こんな簡単な方法があることを初めて知る。
社会のレポート(報告書)の書き方
- 題名、所属、自分の名前
- 目次
- 序論(はじめに) → 全体のテーマ「私は縄文時代について調べることにしました」 、動機「この前の日曜日に父と博物館に行ったときに見た土器が気に入ったからです」、自分のテーマ「私はこの土器のつくり方を知りたいと思いました」
- 本論
- 結論(おわりに)
- 参考文献リスト これは必ず二冊以上書いてください。
参考文献が一冊もないと、調べずに自分の頭で考えたことだけを書くことになります。一冊だけだと、ある人がいっていることをうのみにして(つまり調べずに)いることになります。だから、最低二冊は必要なのです。それに、たくさん書いた方が信頼されるよ。
p.40-41
なるほど!まあ、それはそうですね。だけど、二冊以上も出して語っていることとかあるか。自分の頭で考えよう!となって読んだりしないのではないか。
科学のレポートの書き方
- 題名、所属、自分の名前
- 動機、目的 →動機は思いついたきっかけ「ぼくのおじさんが「イネにはお日様が大切なんだ」と言った」目的は疑問の提出「じゃあ。人口の光だったらどうなるかな?」
- 実験 → 材料、方法 他の人が再現できるように、材料や方法はできる限り細かく書く。
- 結果 → 実験してわかった"動かしようのない事実"を書く
- 考察 → 疑問の解決、実験結果から私はこう考えます
- 謝辞
- 参考文献リスト 二冊以上。
捏造(結果をでっちあげること)と改ざん(自分の都合の良いように変えること)、これは絶対にやってはいけません。
p.42-43
そして、これがすごい。本論の書き方と、本論の仮のテーマの決め方だ!
本論の書き方 〜仮説をたてる〜
調べたいテーマが決まったら・・・、まずそのことについてわかることをできるだけ集めます。これをデータ収集と言います。
集まったデータをもとに「たぶんこれはこうじゃないかな」という説(答え)を考えます。これを仮に考えた説なので、仮説といいます。仮説を考えることを仮説をたてると言います。これがポイント!
例えば、恐竜はなぜ絶滅したのかについては、
- 急に地球の温度が下がった
- 病気が流行った
- 巨大な隕石が地球にぶつかった
など、色々な仮説がたてられているけど、まだ確かなことはわかっていないんだ。
- まず、データを収集し、
- 仮説をたて
- 証明する
これが本論です。
調べた結果、自分のたてた説が正しくなかった、と言うこともあります。でも、それならそう書けばいいんだよ。調べたことを報告することが大事!なんだからね。
たとえ途中までしかわからなかったことでも報告しておけば、次の人がそこから研究を続けて行きます。研究者はひとりぼっちではありません。過去の研究を引き継ぎ、未来につなげていくのです。たとえ会うことができなくても(200年前に亡くなった人とは会えませんから)みんな、なかまなのです。
そして、テーマを変える方法!
論の書き方 〜テーマを決定する〜
でも、今のテーマはまだ仮のテーマです。なぜかと言うと、まだそれを研究してもおもしろいかどうか、やってみないとわからないからです。
なかには、
- 資料を手に入れるのが難しい
- 1億円する機械があれば実験できるけど、持っていない!無理!
- やっている途中で、もっとおもしろそうなテーマを発見!
などと言うことだったあるでしょう。
「テーマ」→調べてみる→できないとわかった!
→できそうな新しいテーマに変える
例えば、お米の種類と味を調べようと思ったら、たくさんの種類のお米をかって来ないといけない。おこづかいでは無理!
→ 今つくられているお米の種類はいくつあるかに変えればいいんだ!それなら調べられると思うな。
と、言うことなんです。なるほどー。知りたいことがある時に、いきなり全てを調べるのではなくて段階的に穴埋めしていく方法があるのですね!と言う素晴らしい調べものの本でした。