世界滅亡を自由研究 生き残りのシナリオはあるのか

今週のお題「自由研究」

 人類滅亡のシナリオが研究されて話題になっている、何と、「数十年先には文明が崩壊する」という、それは困ったなと思うので、夏休みの課題として調べていたら、ちょっと先の予測もあったのでつなげてマージしてみた。
 <参照先>

 ・NASA支援研究が示した文明の崩壊〜資源浪費と格差拡大によって数十年で破綻する?
  エリートが資源を大量消費するために数十年以内に文明が崩壊するという予測。

 ・2040年の世界人口ピークと2050年代のGDPピーク
  人口のピークは2040年まで、GDPのピークは2050年代までで止まるという予測。もはやその先では右肩上がりの企業成長は予測できないため株式投資は望ましい手段ではなくなる可能性がある。

 ・200年後の世界人口は半減する?
  人口は長期的には急速に減少し始める。2300年には10億人をわずかに下回ると予測されている。<予測>
 上記の予測に基づいた自由研究(妄想によるマージ)の結果は下記となります。

 1) 2014年〜2040年 文明崩壊の危機の壁1
 2014年〜2040年ぐらいのどこかで、文明崩壊の危機の「壁1」が訪れます。 この「壁1」を回避するためには先進国のエリートは既得権益を捨てて、増加する人類のために資源を公平に配分するという難しい決断を下す必要があります。先進国のエリートが決断を下すことができない場合、世界規模の蜂起が発生し、エリートがうまく敗退すれば「壁1」をクリアできます。

 2) 2040年 食料不足の壁2
「壁1」を突破しても2040年頃にピークに達する食糧生産は気候変動により減少していくため、社会システムは常に危機にさらされるでしょう。食べ物をめぐる激しい紛争が発生する可能性があり、この食料不足と紛争による崩壊の危機「壁2」が訪れます。エリートを倒した民衆同士の争いが発生するのです。解決のためには、地球を壊してしまう大きすぎる戦争を回避しながら、社会システムの数回の変更(王様を変えて気分を変える)により合意形成を図る必要があります。ただし、社会システムの変更は、合意形成のために役立つだけで、根本的な解決ではない可能性が高いでしょう。(結局、人口自然減が解決をするでしょう。)

 3) 2052年 資源不足の壁3
「壁2」を突破しても2052年頃から一部の鉱物資源が枯渇し始めます。人口は急速に減少し始めるため食料危機は緩和され始めます。しかし、同時に気候変動が制御不能な状態に陥り始めるため、人類の生存は特に赤道地域を中心として難しくなっていきます。また鉱物資源の偏在が理由となって、新しい闘争と技術の後退が発生する可能性が高いでしょう。資源枯渇による文明後退の危機「壁3」が訪れます。ただし、自然の変動が激しくなり始めると人類の移動が制約され始め、闘うことが物理的に困難になり始めるかもしれません。鉱物資源を新たに作り出すことはできないため、文明のレベルは次第に低下する可能性が高いでしょう。限られた資源を使って技術と文明を保つためには、かなり高いレベルで人々の間での合意が作られる必要があります。しかし、それまでの歴史的経緯から不信が蔓延し困難ではないかと予測されます。

 4) 2080年〜2130年 激しい気候変動の壁4
「壁3」を突破しても、この後は激しい気象変動により、そもそも生存可能な地域が制約されるようになるでしょう。文明や技術が失われていれば、生存はほぼ偶然に左右されるようになります。DNAの最適化が生存の戦略として残されるようになるでしょう。遺伝子を環境に最適化させ、種として存続することだけが勝利条件になる時代が訪れるのです。運よく、資源や技術にアクセスできる集団が残っていたとしたら、彼らは、激しい気象変動の「壁4」を突破して次世代に技術を継承できるかもしれません。

 5) 2130年〜2300年 宇宙脱出の壁5
「壁4」を突破した少数の人類集団が核となり、気候変動が人類の生存を許さない場合の脱出シナリオを考え始めるでしょう。地球には遺伝子操作され、生存可能となった新しい人類が残されます。彼らは旧人類の物語を伝説として残すでしょうが、旧人類が戻ってくることができるかはわかりません。


 と、いうような未来が待っているのかも知れないと、思いました。
 <解決策>

個人は安全な場所に移動を検討するべきかも

 なので、もし最悪の事態にならなくても、戦争に巻き込まれにくく、資源や食料が比較的豊富な地域に移動するのが個人としては安全かも、と思いました。


世界的な課題解決は資本主義を逆利用するのがよいのではというジャストアイデア
 また全体的な解決策としては、エリートが集金するためのシステムとして活用されている投資という仕組みを逆に利用すれば、エリートから集金して非エリートに配分する仕組みを作ることができるのではないかと考えました。
 資本主義を打倒するという考え方はうまくいかない(最適な配分が政府にはできない)ので、資本主義の土俵の中に、全体最適を意図する拝金主義者を設定する、という考え方です。

 もし、エリートが収益を独り占めしても、ファンドが適切に、一番儲けている企業の株式を持っていれば収益を途上国の人々に配分できます。そして、この配分が常に最貧困層に行きわたるように、ファンドが定款上必ず、世界の一定所得以下の最貧困層を過半数の株主としなければならない、というルールで設立されていれば、エリートへの収益の集中が、そのまま貧困層の収益に繋がります。エリートの企業がとても悪どくて、とても利益率が高ければ、それだけ貧困層の福祉がみるみる向上していきます。
 一定所得を越えた場合は、株主としての権利を失うという特殊な権益となっています。
 そもそも、資本リスクを負った人が総取りする、というのも謎の慣例なので、こういう所有権の付与がうまくいくか実験してみるのも良いのではないでしょうか。(所得の判定にえらい事務コストが発生するかもしれない。)
 株主がだれであろうと、多くの労働者は気にしておらず、何事もなく日本の企業も世界の企業も日々運営されているため、このような基準で運営される組織があっても、組織運営には問題はないように感じられます。
 また、非営利団体のような性格はないため、エリートが寄附金の配分を減らすなどの行動によって壊滅するなどの依存性もありません。このファンドの経営者には応分の報酬を支払えば良く、成績が悪い組織は退場するため、市場原理をゆがめるということもありません。

 ただし、最貧困層が過半数の議決権で会社解散を決議するということはないようにする必要があったり、また資本を食いつぶすような配当政策にも歯止めをかける必要はあるでしょう。

 つまり現行のシステムに大きな変更を加えることなく、こうした組織を大量につくり資本市場から得られる利益を適切に配分すればエリートによる弊害をシステム的に防止することができるわけです。 しかも、こうした組織の組成を税制で支援し、エリートの税金軽減策と組み合わせれば、普及もしやすいかもしれません。結局、統治がうまくいかなければエリートの利益も図れないのだから、双方の目的は同じになるはずです。


コンピュータに統治を委ねるという案もある

 また2045年にはコンピュータが技術的特異点というのを超えて人類を超える知能を獲得するらしいので、その時点で意思決定が人類以外に委譲されるというシナリオもあるかもしれないです。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%80%E8%A1%93%E7%9A%84%E7%89%B9%E7%95%B0%E7%82%B9 


 いやあ、まさに世界は「風の谷のナウシカ」ですね。
 人類は、調停のために神まで造ってしまった、です。

 おわり。