首都圏近郊で、興味深い経済現象が観察されているとのこと。
ブックオフだけでなく、古書店の系列店が次々閉店しているらしい・・・。
・「閉店ラッシュの予見するもの」2月16日 - 書籍転売日誌
http://bookselling.seesaa.net/article/388848255.html
・ブックオフ2014年に相次ぐ閉店ラッシュで考えること。 3月17日 - 内定0で明大を卒業でも月収100万を稼ぐ男
http://affiliate-sedori.com/?p=625
・ブックオフ閉店セール - Togetterまとめ
http://togetter.com/li/632831
ただ、この閉店ラッシュによる現在の業績への影響はそれほど大きくはないようだ。
現在のところ、通期業績見通しは昨年並みを維持している。
興味深いのは、ブックオフ以外の古書店の閉店も見られることだ。
インターネットで購入するユーザーが多くなった、という単純な現象なのかも知れない。
ブックオフや古書店空白地帯となった地域に新しい商機が芽生えるかもしれない。
一方で、ブックオフではオンラインでの売買と共に新規事業も展開し始めている。
富裕層の自宅に訪問して、高額商品の買い取りを行い、楽天やYahooで販売するという「せどり」を
もっと大規模にしたようなビジネスモデルだ。
・ブックオフコーポレーションの新規事業「ハグオール」
http://www.hugall.co.jp/index.html
これは、ブックオフコーポレーションの事業の3本軸「ブックオフ事業」(本・CD・DVD・ゲームなどの中古販売)「リユース事業」(本・CD・DVD・ゲーム等以外の中古アパレル・スポーツ用品・ベビー用品・貴金属・雑貨等。)「パッケージメディア事業」(ツタヤのフランチャイジーとしての事業や、青山ブックセンターなどの書店)の、1軸「リユース事業」の無店舗化と言えるものだろう。
それぞれの現在の売上規模は、
前第3四半期連結累計期間(自平成24年4月1日 至平成24年12月31日) で、
「ブックオフ事業」 386億円
「リユース事業」 92億円
「パッケージメディア事業」 85億円
となっている。
http://www.bookoff.co.jp/ir/tanishin201403_3Q.pdf
主力である「ブックオフ事業」の再構築が望まれるところだが、果たして可能なのかどうかが今後の同社の試金石となるだろう。
また、派生する現象として、「ブックオフ」を仕入れ先として存続していた「せどり」業界に激震が走ることになるだろう。
「ブックオフ」を主要な仕入れ先としてエコシステムを構築していたため新しい動きが出て来るのではないだろうか。
非常に興味深く、今後の動きを追ってみたい・・・。