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アニュアルレポート「FPTコーポレーション」第二回

前回に引き続き、FPTコーポレーションのアニュアルレポートを英語だけど読み解きます。

http://www.fpt.com.vn/en/investor_relations/annual_shareholders_s_meeting/
http://www.fpt.com.vn/Resources/2013/04/02/7506175/20130401_fpt_ar_2012_anh_web_doi.pdf

今回は、アニュアルレポートのp.36を中心に分析します。

・現預金はマイナスとなったものの、事業からのキャッシュフローは増加している。
 (キャッシュフローの詳細と共に再度検討が必要な項目。事業が成長していることを示しているのかどうか・・・。)
・売上は、−2%となっている。
 EPSは、−10%となっている。

・売上低下の主要因は、マクロ経済の不調とされている。
 携帯電話の売り上げ−21%、利益−21%
 システムインテグレートの売上が−11%、利益は、−19%
  (システムインテグレートは、景気低迷により政府と民間のIT投資予算がカットダウンされたため売上が下がった。政府依存が気になる部門。)
 デジタルコンテンツは、売上+60%、利益は、−19%
 (デジタルコンテンツ部門は、アドバタイジングが好調だったものの、政府のゲーム規制によりゲーム部門の売上が急減した。こちらも政府規制に左右される点が気になる部門。) ベトナム政府、深夜のオンラインゲームを禁止する動き | スラド

・堅調なのは、
 テレコミュニケーションサービス 売上+17%、利益+26%
 ソフトウェアデベロップメント  売上+24%、利益−1%
  (日本、アメリカ、ヨーロッパからシステム開発を受託している。売上が伸びているのに利益が伸びていないのはなぜか。コストが上がる要因がインフレと労働賃金上昇で続くのであればこの部門そのものが苦しいのでは・・・。)
 エディケーション 売上+28%、利益+9%
  (大学事業など)

・アップル製品などのリテイリング部門は、まだ立ち上がり期
    売上+51%、利益赤字(-35 (VND in Billions ))

★上記から、マクロ経済動向次第だが、堅調なテレコミュニケーションズと、国内向けのリテイリングが続伸し、その他が持ちこたえれば売上・利益は引き続き向上しそうにも思える。
 ポイントは、日本や米国、欧州からの受託である、ソフトウェアデベロップメントに頼らずに国内消費者の成長に合わせてサービスを提供し続けることにあると考える。いつまでも、格安な労働力の提供だけを売りものにはできないし、経営陣もそれは意識しているのではないだろうか。
 最善の戦略は、通信や小売などで他者が参入できない障壁を作りながら、高い利益率を確保しつつコンシューマー相手にフロー型ビジネスを営むことであり、次第にそちらを志向し始めているのではないかと推測している。

 次回は、キャッシュフローや財務体質の詳細を分析する予定・・・。