ベトナム経済のサマリー

ベトナムの経済状況を不定期的にサマリます。

ベトナムドンの価格(2013/5/7)
・0.0047428
Vietnam Dong vs Japanese Yen株価【VNDJPY】 | ADVFN - 日本国内外の株式市場や外国為替、世界中の指数やストリーミングリアルタイム株価チャート
 
 2012年12月の0.0038から比較すると約26%、ベトナムドン高になっている。
 (同時期2012年11月から、ドル円は約22%ドル高となっている。)


ベトナムのインフレ率
・2012年の推計値 9.10%
・2013年の推計値 8.80%
 ベトナムのインフレ率の推移 - 世界経済のネタ帳


ベトナムの実質経済成長率
・2012年 6.23%
・2013年の推計値 6.30%
 経済成長率の推移(1980~2018年)(ベトナム, 日本, インドネシア, 韓国, 中国) - 世界経済のネタ帳


ベトナムの経常収支
・2012年の推計値 10.28(10億ドル) 
・2013年の推計値 12.39(10億ドル)
 ベトナムの経常収支の推移(1980~2013年) - 世界経済のネタ帳

 経常収支の推移 - 世界経済のネタ帳

 経常収支は急速に改善している。通貨のファンダメンタルズは改善している。ただし2018年までの予測値では急速に経常収支が悪化すると予測されている。

 ドンは、高値から見ると円に対して半分くらいに下げているが、ドル高円安につれて高くなっている。
 実質経済成長率では、中国やインドネシアが高いと予測されているが、先々のことは分からない・・・。

 以上から、ベトナムドンは、先々ではある程度安定して円よりも高い水準にあるのではないか・・・、ここ2〜3年間ぐらいなら、と考えられるかもしれない。
 ただし、予想外にインフレを制御できないリスクが残るかもしれない。

 株式投資的な観点からは、インフレ率が高いことによって原価が上昇したベトナム企業が、価格を上げることができないという悲劇が起きるかどうか、が重要で、そうなりそうならベトナム株を買えない。
 アメリカンエキスプレスのような、インフレに影響を受けることの少ないモデルであれば問題ないが、ベトナムの場合、海外企業から発注を受けて製造をしていたとして、価格をインフレに対応して上げていくことができる環境だろうか、というところが懸念される。
 通貨がドルや円に対して順調に下落するのであれば、問題は起きないが、現在のように円に対して上昇した場合、インフレとのダブルパンチで価格を上げられなくなる。それで経営が成り立つかどうか・・・。


アメリカドルに対しての傾向
 ベトナム ドン に対する 米 ドル の為替レートのグラフ: 過去の為替レート (365 日グラフ)
・2008年 16,000ドン/ドル
・2013年 20,948ドン/ドル
 実に、この期間に、約31%の下落となっている。
 
 ドンの対ドル長期低落傾向については、下記の記事が詳しい。 
 http://www.murc.jp/thinktank/economy/analysis/research/er_110311_01.pdf

今後5年間で、ドル/円で、円が31%下落していれば、ドン/ドルでの31%下落はカバーされるかもしれないが、そうなるだろうか・・・。(ドルの価格とは別の要因で、ドン/円で、円が急速に高くなる可能性もあるが。)