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「簿記と会計の再発明」 のための基礎を考える(4) 為替変動と企業ストレスチェック

前回までのあらすじ バランスシートを使っている限り、経済には限界がある。その限界とうまく付き合うためにはどうしたらいいのか、ということを前回までで書いた。今回はバランシートを用いて簡略化された二国間モデルを検討し、実験的な環境でバランスシー…

「簿記と会計の再発明」 のための基礎を考える(3) 日銀/政府の政策を転換してデフレを克服できる、かも

前回までのあらすじ 第1回では、経済の仕組みの中で、市場(交換)というゲームの肝のシステムがたくさん行われることが大事、というアダム・スミスの意見と、そして、ゲーム運営側(政府)がしっかりしてみんながテンションが下がったときに、アイテムを渡した…

「簿記と会計の再発明」 のための基礎を考える(2) ヘリコプターマネーを一人1000万円配るレベルでやってみると

前回までのあらすじ なかなか話が核心に進まない感じがするけど、前回に引き続いて、バランスシートの再発明にどんな意味があるのかを考える。エクセルで出来るヘリコプターマネーシミュレーションも付いてます。一人500万円くらいでデフレが止まり、大体100…

「簿記と会計の再発明」 のための基礎を考える(1)

簿記と会計の再発明ができるのでは Joichi Itoさんが書いた「簿記と会計の再発明」 が面白くて、簿記と会計で何を実現させると面白いのかをずっと考えている。 複式簿記は700年間変わっていない。今日のコンピュータ、ネットワーク、暗号技術を使えば、21世…

国富のバランスシート インフレ編

インフレという現象は、その国の通貨が一国のバランスシートで多いから起きる。当たり前のようだけど、バランスシートベースで考えるとより正確にこの現象が発生していることが分かる。 現時点でのインフレ率 三位 1位 ベネズエラ 121.738%2位 南スーダン 5…

Jトラスト 決算の中身よりも為替差損が前年▲12億円→本年度▲73億円あるから面白いよね

Jトラストの第一四半期決算でたぞー! 暑いからテンション高目だぞー! 興味深いのは、為替差損が去年の同じ時期は▲12億円だったのが、今では▲73億円あることだぜ。というのがどういうことかというと、デフレ気味の日本に比べたらインフレ気味の諸国に金を貸す…

ハイパーインフレになるのかどうか

このところ、気に病んでいるのは日本がハイパーインフレになるかどうかなのだけど、A)少なくとも普通のインフレにならないと、いきなりハイパーなインフレに進むことはない。 しかも、B)インフレになった後に、紙幣の印刷を頑なに大量に続けるということが起…

最近の政治の論点の意味がわからない リベラルは労働者の所得向上を主張すればいいんじゃないのか

左翼とかリベラル勢力とか護憲勢力とか、ともかく与党じゃない勢力全体が退潮していることが嘆かれているけど、リベラルが主張するべきことを忘れているから当然退潮しているだけだ。論点がおかしいから人気が出ないだけだ。マトモな論点で主張してリベラル…

人口が減っても全然困らないかも知れない 「ゴールド ― 金と人間の文明史」

日本の人口が減ると、多くの議論だとこのままではダメだということになる。本当だろうか? 保育園は増やした方がいいと思うけど、国民の頭数を揃えないとマズイよね、みたいなことは本当はどうでも良いのではないか。 もちろん、人口減少すると"国全体の"経済…

ブレグジットで世界経済が終るかどうかを国富のバランスシートから予測すると

ブレグジットで世界経済が終るかどうかを国富のバラスシートから予測すると、結論として、イギリスは最強に賢明な判断をしていることになる。 以下は、ぼくが以前に計算した国富にインフレ/デフレが50%進んだとしてという仮定で*1ストレスをかけた場合の国…

医療・介護職による求人増加 日本財政が破たんする前に緊縮財政にするべきかどうかという話

このところの失業率の低下は、ほとんど医療・介護業界での求人増加であろう、という記事。 20年ぶりの低失業率はアベノミクスの成果?だから、あんまり賃金上昇に繋がらないようだという指摘。 今までは確かにこの通りのことが発生しているけど、じゃあ、こ…

個人の優位性を労働市場で築く

個人の優位性を労働市場で築くために必要な要素として、何が求められるか。 日本の個人向けマーケティングは比較優位を失う グローバルな個人向けマーケティングは優位性を持つ エンジニアリングの優位性は少しだけある 金融資本の過剰さをグローバルにバラ…

日本経済にFintech(フィンテック)が果たす限定的な役割

日本経済においてFintech(フィンテック)が果たす役割を、資本市場との関わりからだけ考えてみる。 ただ、資本市場との関わりとFintech(フィンテック)の活動領域はほぼイコールなので、下記がFintech(フィンテック)の活動の範囲で限界でもあるんじゃないかと…

金融市場の再編

金融市場の再編が日本で起きるとどうなるのか。 銀行に代わる資本再配分機能を持ったプレイヤーが台頭する 余剰資本が利益機会をくまなく利用するようになる 資本が積みあがるスピードが速くなる 労働と投資の重要度が変化する、投資の重要性が高まる 資本が…

コール市場が急縮小、取引残高は過去最低−10年ぶりマイナス取引

短期金融市場の取引量が低下しているらしい。 あんまり市場の厚みがなくなると、大規模な金融危機が起きた時に金融機関同士の融通ができなくなる可能性があるらしい。 コール市場が急縮小、取引残高は過去最低−10年ぶりマイナス取引 長期的には影響も吸収さ…

金融情報とアート 『第10回 shiseido art egg 川久保ジョイ展』

金融情報を使ったアートを見た。銀座資生堂ギャラリーで開催中。「金融トレーダーから現代美術家へ、川久保ジョイの激動する半生」「イカロスの落水/水落」 日本の長期金利(10年物国債の金利)が急速に上昇し、国債の利払いに耐えられなくなった政府が強制的…

オープンであることがなぜ大事なのか

オープンイノベーションとよく言われるけれども、オープン=良いこと、という図式は本当なのか。どうして、オープンだと良いのか、ということをよーく考えてみたい。オープンならもれなく良いわけではないと思う。 本当に大切なのは、オープンであることでも…

日本は高資本蓄積によって「資源の呪い」状態だと思う / 「経済成長」デイヴィット・N・ワイル

経済成長についての理論を網羅的に学ぶには、最適すぎる本。・意外だったこと 「技術革新と科学は関係ないことが多かった」 第9章「先端技術」の囲み記事「科学と技術」(p.236)によれば、「生産技術は試行錯誤で発見され、なぜ特定の処理が所定の結果になる…

長期経済統計から見る日本の国富の推移 貯蓄率のマイナス要因で500-1000兆円国富が減るのではないか

ピケティが21世紀の資本で示したB=s/g、資本所得比率=貯蓄率s/成長率gが日本の今後にあてはまるとするならば、国富の水準はかなり低下すると考えるべきだろう。その水準は、500兆円〜1000兆円にのぼるかもしれない。ただ海外投資家からの資金流入が続けば…

日本一般政府のバランスシート(インフレ_デフレ検証) 「日本の借金1000兆円」はやっぱりウソでした」ってホントかな。

「日本の借金1000兆円」はやっぱりウソでした〜それどころか…なんと2016年、財政再建は実質完了してしまう! っていう記事は本当だろうか。 バラスシートの中で、負債が増えすぎると問題なのは「返せないこと」ではないと思う。 日銀が財政ファイナンスして…

デフレとインフレの起源的な話「経営者・平清盛の失敗 会計士が書いた歴史と経済の教科書」

平家滅亡の原因を、宋銭流通に求める本。すごい面白い。 宋銭の輸入が増える。最初は貨幣としての需要ではなく銅としての実需であった。末法思想の流行によりお経を、銅製の入れ物に入れておいて自分だけ救われたいという流行が背景。 そうした、銅の実需が…

バランスメカニクス(Balances Mechanics)(差引残高のメカニズム) について

ウルリケ・ヘルマンの「資本の世界史」は素晴らしい本だけど、最も興味深いのはその通史的な見事さではなくて、ドイツの経済学者ヴォルフガング・シュテュッツェルを紹介している点だと思う。 ぼくにとっての最大の驚きは、国民経済をバランスシートで考える…

国富のバランスシートが大きくなると、インフレ/デフレに振れやすくなるかもしれない

※完全に試論です。 日本の国富のバランスシートを、年別に分析していると興味深いことが分かる。 作業としては、国富をバランスシートにざっくり落としなおして、インフレまたはデフレが発生したとして、それぞれの価値総額が「モノ」で実質化し直したときに…

ビットコイン急騰を受けて、仮想通貨と通貨の本質を考えてみる

気づけば、ビットコイン300$台を突破していて、ちょっと驚いた。 通貨とは何か、貨幣とは何かという問題に、ビットコインはもう答えを出しているかもしれません。 ということを書こうと思うけど、まずは、紀要のリンクから。 九州大学留学センター紀要「イ…

最近の日本のフィリップス曲線 デフレ期の失業率増加

1980年〜2014年までの日本のフィリップス曲線を描いてみると、デフレ期である1996年〜2013年までの失業率の高さがはっきりと分かる。フィリップス曲線は、時期によってシフトするが、その含意はわりといつでも有効で、インフレ率が高ければ失業が減り、イン…

医療費による財政破綻の確率は低い(名目GDP成長率次第だけど)

大和総研によれば、このままでいくと、社会保障費の伸びでGDP債務比率が、2040 年度末には 330%程度になると推測しているらしいけれども、実はざっくりとした前回記事のエクセルでも、「名目成長率1% 長期金利2%」推定で同等の結論が出る。 社会保障と財…

日本政府財政が破綻するかどうかを簡単に検証できるエクセルをつくりました。

「日本政府が財政破綻するのではないか」という懸念を見聞きするたびに、個人投資家としてのぼくが震え上がるので、きちんと検証できるデータが欲しいです。 しかし、そういうものが見当たらなかったので困り果てて、エクセルで作りました。というか、財務省…

ベンチャー・新規事業はなぜ失敗するのか 講義まとめ

講義のまとめです。 なぜ、ベンチャー・新規事業は必ずといっていいほど失敗するのか。 まずは、うまくいっている事例から。 うまくいっているところの特徴 ・ブラブラと歩き回る時間が事前にある(事業機会の探索⇒本当にそれは儲かるのか?) ・構想を練る時間…

クルーグマンが言う「インフレの経路がショートしている」は日本にもあるかどうか

「さっさと不況を終わらせろ」で、ポール・クルーグマンが言う「ぼくたちが流動性の罠にはまっていて、短期金利がゼロ近いのに経済が停滞したままだからだ。おかげで、FRBの購入が通常は好況やインフレを引き起こすプロセスがショートしてしまっているからだ…

日本政府は、知らない間に債務超過を脱していた。2013年度株価上昇の恩恵か。日本の政府純資産の推移 2013年度

果たして日本政府は財政破綻するのか。 気になるその実態をデータから検証する地味な取り組み、内閣府の2013年度国民経済計算(2005年基準・93SNA)のデータから政府部門の純資産推移を確認するシリーズ最新版です。 前回の記事「日本の政府純資産の推移 201…

スタートアップマニュアル ビジネス書のコーナーはこれ読んだらもう立ち寄る必要がない

スタートアップマニュアルは、数多のビジネス書を凌駕して、これ一冊で疑問に答えるすごい本だ。 特に営業ロードマップが定まっている感じがしない企業に属している人は絶対に読むべき。もし、定まっている感じがしていていも、いつ崩壊するのかわからないの…

口コミの法則を明らかにする「急に売れ始めるにはワケがある」

口コミの法則を明らかにする本なのだけど、別に数字の裏付けがあるわけではない。 いろいろな研究を組み合わせると、こういうことになるんじゃないかという仮説である。 「急に売れ始めるにはワケがある」マルコム・グッドウェル あるアイディアや流行もしく…

ビットコイン ウォレットの操作がちょっと複雑

ウォレットにもよると思うけど、再度自分のウォレットにログインしようとするときは識別子のURLからでないとログインできないみたい。ちょっと混乱したので、今度きちんと書こうと思います。 下記の記事がとても良い記事でした! http://www.goodcompanymarke…

FinTec関連企業と金融の民主化ムーブメント

金融とITを組み合わせる新しい事業領域として、FinTec(フィンテック)の注目度が高まっている。 FinTecのプレイヤーの分類については下記の記事が詳しい。 ・日本で注目のFinTech(フィンテック)ベンチャー業界マップ2015 https://www.longine.jp/abstract?i…

「なぜ、バブルは繰り返されるか?」の日本の近未来予測が面白い。

「なぜ、バブルは繰り返されるか?」(塚崎 公義) のアベノミクスの近未来予測が面白い。 下記のように過度な悲観にも、過度な楽観にも陥らない中間的な予測を立てていて興味を引かれた。これが妥当な将来予測かもしれない。p.203 「事の始まりはアベノミクス…

「データの見えざる手」 人間行動はU分布する

・「データの見えざる手」 人間の腕の動きを計測したら、正規分布ではなくU分布(ボルツマン分布/ ある意味ではべき分布的)なものになることが分かった。そこから、人間の組織的な動きを分子の熱エネルギーのように解いていく道があるのではないか、と仮説を…

もう本当に頭にきた 日本の国債を経済成長で返すために、全力で経済成長するしかないんじゃないの

※この記事は冗談です。 もう完全に頭にきた。怒り狂った。アベノミクスで成長戦略とか、他人任せなこと言っている場合じゃないから。わかってますか。1193兆円の借金を、私たち全員が返さなかったら、身ぐるみはがされるわけですよ! 戦後の日本政府は容赦な…

日本の財政破綻 財政敗戦はあるか | 財政再建にどう取り組むか(日本総研)

最近、日本の財政破綻の可能性を言及する書籍が増えてきた。 ただバブル崩壊の警鐘が出ているうちは、そうはならないのが通り相場・・・。数年後には本当になっているかもしれないけど。そして、大方の日本人が破綻した方が良いと感じているのが最大の問題か…

各国の「信用拡大」の状況 | 三菱東京UFJ銀行 経済調査室ニューヨーク駐在情報

各国の民間債務残高の対GDP比率は軒並み上昇している。 民間債務残高の上昇は、確実にバブル崩壊の引き金を引く要因であるため注視するべきデータだ。 また、これらの上位国では、株価が急上昇している。主要国以外での先行バブルが発生していると見るべきだ…

GDP/時価総額比率 1989年でGDP比率145.5%

世界銀行のサイトから、GDP/時価総額比率は、日本の場合、1989年時点で、145.5%が最高値だった。 http://data.worldbank.org/indicator/CM.MKT.LCAP.GD.ZS/countries/1W-JP-US?page=5&display=default 1999年のイギリスは、188.2%、アメリカは、172.2%、…

「習慣化マーケティング」の新常識 が面白い

博報堂が出している「「習慣化マーケティング」の新常識」が面白い http://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2015/03/20150325_r.pdf 導かれた結論は、 「ブランドの情緒価値訴求よりも、支柱の強化に注力せよ。」 いかに「支柱」要素( 「快感」「近=アクセシビ…

バブル発生と崩壊の流れ

バブルは必ず起きてきた。 1) バブルとバブルの間が適度に長いので、崩壊の嫌な思い出を忘れてしまう。 2) バブルとバブルの間が適度に短いので、儲かった思い出だけが残ってしまう。 3) ほかの人がバブルに肯定的になりはじめると、合理的な人であれば次々…

「熱狂、恐慌、崩壊」バブルは果てしなく繰り返される

1618年にまで遡り、バブル現象が繰り返される歴史を見渡す本。 どの現象にも共通する現象は、信用が拡大する、信用の拡大が小さなきっかけで行き詰る、信用が縮小するの3ステップ。 信用の拡大を食い止める方法はない。どの時代でも、必ず法律の規制を越えて…

「21世紀の資本」は本年度最高のエンタテインメントっぽい

「21世紀の資本」は泣けます。私、「はじめに」を読んでいる時点で涙がにじみました。 これはエンタテインメントですね。人間とは何か、お金とは何かを語る超大作です。小説より面白いです。事実は小説より奇なり。 そして、本当に労作。内容というよりは「…

バブル経済への道

政府と日銀の今回の金融緩和は、日本経済のバブル化を促進すると予測している。 そして、崩壊は意外に早く2年〜3年程度で訪れることになるだろう。 (似ている記事 「コラム:日本株、「80年代バブル」の二の舞あるか=丸山俊氏」 似ているけど、バブルにはな…

「戦争の経済学」 内戦のプロセスなど

戦争の経済学は、コンパクトにまとまった経済学の教科書として最適で、話題としてもものすごく興味深い。低開発国の紛争発生原因。一つは貧困。 多くの紛争が貧困国で起きる。p.270 紛争リスク要因として最も強力なものは、その国のGDPの相当部分が原材料(鉱…

やっぱり人類は滅亡することがNASA出資の調査で判明 の元論文をGoogleで翻訳

ギズモードの「やっぱり人類は滅亡することがNASA出資の調査で判明。資源浪費と貧富二極化で」の元ネタ論文をGoogle翻訳に入れ込みました。 読んでみたいけど英語が・・・という方は下記をご参照ください。 機械翻訳なので、あまり読めないのですが、原文と…

ファッテイルについて 循環する市場評価

ファットテイルと正規分布について考えていましたが、その続きです。http://d.hatena.ne.jp/oror/20140807/1407421610 1)ファットテイルの中央部分は「テクニカル分析」でもそれほど損失のでない変動幅の少ない世界。 検証してないけど、もしかすると昔はこ…

世界滅亡を自由研究 生き残りのシナリオはあるのか

今週のお題「自由研究」 人類滅亡のシナリオが研究されて話題になっている、何と、「数十年先には文明が崩壊する」という、それは困ったなと思うので、夏休みの課題として調べていたら、ちょっと先の予測もあったのでつなげてマージしてみた。 ・NASA支援研…

ファットテイルと正規分布

まだ思い付きのメモ的なものです。 ファットテイルについての下記の記事を読んで、ずっとこの現象と他の現象との繋がりを考えています。 ファットテイルの簡単なモデル化について 何かすごく大事なことがあるのではないか・・・と。 下記のように現時点の妄…