哲学

帝国の構造

帝国の構造 を読んで面白かったのは、帝国の復活を柄谷行人が期待していたところ。 左翼最後の希望という感じなのか、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いということなのか、アメリカの帝国主義を破壊する勢力に最大限期待している感が伝わってくる。 帝国主義と帝国を…

時間のことがわからない 時間的厚みとは

問いとして持っていて分からないこと。 時間がわかるようでわからない。 20年前のことを昨日のことのように感じる、とか。 未来をいまのように感じることはできるだろうか、とか。できるだろう。想像すればできる。 あり得ないような時間の混ざり方はできる…

カントは、ピヨピヨ速報見てから読むとすごいわかりやすい。

youtu.be ピヨピヨ速報、みてから、純粋理性批判を読むとすごい頭に入ってくる。 気になるのは、天国とか神の世界とか人間にはわからないと切り捨てて科学の範囲を特定したところはすごく分かったのだけど、人間の認識の世界については、結構科学の中でとら…

普通の人びとは虚栄心で生きている

岩井克人「資本主義を語る」を読み直していて、最高だなと思ったのが、ここ。 かれが非常に苦労しているのは、近代の社会の根本原理だと思うんです。ホッブズいわく「普通の人びとは虚栄心で生きている」と。虚栄心というのは、自分が他人よりも優越している…

ヘーゲルの課題・エリック フォッファー・森博嗣 欲望とは。

ヘーゲルが提出した、人間は他者の欲望を欲望するようになる、だから社会に繋がるようになる、という命題は、「欲望」のところがとても難しいという地点に現代では差し掛かっているように思う。 「欲望」は、「購買」とはちょっと違う。「購買」は、潜在的に…

波止場日記 組織はそもそも自然を模倣している

波止場日記(エリック・フォッファー)は、とても良い。 波止場で労働者として働きながら考え続けている。 絵画・音楽・舞踊の先行性、非実用的なもの、無駄なものの先行性をどう説明するか。おそらくここに、人間の独自性の根源がある。人間の発明の才は、人…

森博嗣の本が圧倒的に心が安らぐ

「やりがいのある仕事」という幻想 (朝日新書)の広告を見かけて、心弱っていることを自分でも感じながら購入して読んだら、森博嗣に中毒して、やめられない止まらない感じに。 仕事ってそんなに大事ですか?と問われて、自分の判断基準がすべて仕事=他人の…

対話のことば オープンダイアローグに学ぶ問題解消のための対話の心得 を読んだ。

対話のことば オープンダイアローグに学ぶ問題解消のための対話の心得を読んだ。斎藤環さんのオープンダイアローグの本より、簡単なので、復習に最適かも。環さんの本だととっても難しく書かれていたような気がして、どう取り組んだらいいのかはわからなかっ…

人間的自由の条件 読んだ

「人間的自由の条件」読んだ。ポストモダンとかマルクス主義に対する批判としてはとてもよくできていて、関心した!フーコーのここがダメ、とかとてもよかった。 なのだけど、読後感としては不安が残る・・・。 そこで、調べていたらそこは問題点としては残…

普遍経済学とは

普遍経済学というのがあるのではという話。 いま、哲学は面白い——近代哲学者の志に学び、新たな地平を切り拓け(竹田 青嗣) | 現代新書 | 講談社(1/3) これは完全にあると思いました。 どうやって普遍経済学に至れるか、を考えた。 経済学の指標が単年度…

人間的自由の条件 他者の欲望と普遍的承認ゲーム

人間的自由の条件を抜き書き。 p.126-130「3 近代の人間の本質─「他者の欲望」と「普遍的承認ゲーム」」 ヘーゲルは『精神現象学』の全展開を支える土台として、人間存在の本質をその「欲望」の独自性において捉えるという出発点を置いた。人間の意識は「自…